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分散データベースとは?メリットやデメリットについても解説

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「デジタル時代における新たな石油」と言われるほど価値の高いデータ。

 

企業や組織が日々膨大なデータを生成し、それを効果的に管理し活用することは、競争優位性を維持する上で不可欠です。

 

このデータ主導の世界において、データベースの役割はますます重要になっています。

 

特に、「分散データベース」という概念は、データ管理の新たな地平を切り開いています。

 

本記事では、分散データベースの基礎知識やメリット、ユースケースを元に、今日のビジネスにおいて分散データベースが与える影響について解説します。

 

データベース技術における最新のトレンドを理解し、貴社ビジネスやプロジェクトの参考にしていただければ幸いです。

 

分散データベースとは

分散データベースは、データベース管理システム(DBMS)の一種です。

 

さまざまな場所でホストされている複数のデータベースをコンピュータ・ネットワークを通じて結びつけて管理します。

 

通常のデータベースとは異なり、複数の場所(通常は異なるサーバー)に分散して保存されるため、データは一つの場所に集中していません。

 

また、データをネットワーク上の異なるノード間で分散させることによってデータの可用性、信頼性、効率性を高めます。

【ソリューション概要】Aerospike Database

 

 

分散データベースのメリット

分散データベースには以下のメリットがあります。

高可用性

データが複数の場所に分散して保存されるため、一つのサーバーに障害が発生しても他のサーバーが機能し続けることで、システム全体のダウンタイムを最小限に抑えることができます。

高可用性とは?事例や信頼性・冗長性との違いを解説

 

スケーラビリティ

分散データベースは拡張が容易で、システムの成長に合わせて容易にサーバーを追加したり、リソースを拡大することができます。

 

これにより、データ量の増加に柔軟に対応できます。

 

地理的分散

データを地理的に分散させることで、自然災害や地域的な障害からデータを保護することができます。

 

また、ユーザーに近いサーバーからデータを提供することで、レスポンスタイムを改善できます。

 

負荷の分散

複数のサーバーにデータと処理を分散することで、システム全体の負荷を均等に分散させることができます。

これにより、パフォーマンスの向上とシステムの安定性が保たれます。

 

データの整合性とセキュリティ

分散データベースでは、データの整合性を保つための高度な同期メカニズムが用いられます。

 

また、データの分散により、セキュリティリスクを分散し、データの安全性を高めることができます。

 

効率的なデータ処理

データが地理的に分散されているため、地域ごとのデータ処理が可能になり、全体のデータ処理効率が向上します。

 

分散データベースのデメリット

分散データベースは多くのメリットを提供する一方で、いくつかのデメリットも存在します。

複雑性の増加

分散データベースは、単一のデータベースシステムよりも設計と管理が複雑になります。

 

そのため、データの同期、整合性の維持、ネットワークの問題など、多くの追加的な課題が生じます。

 

データの整合性の維持

分散データベースでは、データの整合性を維持することが難しくなることがあります。

 

特に、データが複数の場所に分散されている場合、一貫性を保つための追加的なメカニズムが必要になります。

 

ネットワーク依存性

分散データベースはネットワークの性能と信頼性に大きく依存します。

 

そのため、ネットワークの遅延や障害は、データベース全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

 

セキュリティの課題

データが複数のサーバーや場所に分散されているため、セキュリティの管理がより複雑になります。

 

データの保護とアクセス制御には、追加の注意とリソースが必要です。

 

コストの増加

分散データベースの設計、実装、維持には通常、高いコストがかかります。

 

特に、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークインフラストラクチャの投資が必要になることがあります。

 

トランザクション管理の複雑化

分散環境では、トランザクションの管理がより複雑になります。

 

特に、分散トランザクションは、単一のデータベースシステムでのトランザクションよりも多くの調整とリソースを必要とします。

 

データがさまざまな地理的位置にある複数のノードに分散していると、必然的に複雑さが加わるため、一貫性、可用性、分割耐性の間のバランスを見つけることが困難になります。
これは1998年にカリフォルニア大学バークレー校のEric Brewer教授によって作られたCAP定理においても言われています。
「分散データベースの設計において、パーティション許容度に直面した場合、一貫性(CP)か可用性(AP)のどちらかを選択することができるが、両方を持つことはできない。」

分散型データベースシステムでの強固な一貫性を実現する方法

Aerospikeが提供する分散データベース

高性能かつスケーラブルで信頼性の高いNoSQLデータベースを提供するAerospikeはハイブリッドアーキテクチャによりTCOを削減します。

 

また、SSDやフラッシュ・ストレージの使用、セカンダリ・インデックスの実装など、パフォーマンスを向上させるために他の特性を利用するものもあり、これらによってビジネス課題解決をサポートします。

 

参考:Aerospikeのアーキテクチャ

 

分散データベースのユースケース

Aerospikeの分散データベースは、リアルタイムデータ処理に強みを持ち、大規模なオンラインサービス、グローバル企業、金融機関など、大量のデータを扱い、高い可用性と信頼性が求められる環境で広く利用されています。

 

楽天

ディスプレイ広告プラットフォームを通じ、Eコマースをサポートするさまざまな広告を提供する楽天。

 

同社では、ターゲティング広告をサポートするために必要なスピードとボリュームを処理できるデータストアが必要でした。

 

Aerospike Databaseの導入後は、CPUに過度な負荷をかけることなく、メモリ内のインデックスとSSD内のデータを格納して高速なルックアップをサポート。

 

また、仮にノードがダウンしたり、サーバーが再起動したりするなどの問題が発生した場合でも、Aerospikeが自動的に解決してくれるので、チーム内の業務効率も向上しました。

 

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Caulis

クラウド型不正アクセス検知サービス「FraudAlert(フロードアラート)」の開発・販売を行うサイバーセキュリティ会社、Caulis(カウリス)は、オンラインでスケールイン/アウトができない、バックアップファイルが時折破損するといった課題解決のためにAerospikeを導入。

 

スケールアウトを得意としながらコストも低く、可用性も高いという点でAerospikeをご評価いただいています。

【事例:Caulis】Redisからの移行の決め手

 

分散データベースまとめ

本記事では「分散データベース」の基本知識について紹介しました。

 

データベースの役割はますます重要になる今、ぜひ分散データベースを検討してみてはいかがでしょうか。

 

現代の分散データベースの要点をわかりやすくまとめてみた〜前編〜

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